移動祝祭日の日々: パリ留学日記
ヘミングウェイがパリを移動祝祭日と呼んだのはその著作『移動祝祭日』の中で、彼は幸運にも若いうちにパリで過ごすことができれば、パリはそのあとの人生についてくるという。私にとってもパリは移動祝祭日なのだ。 2003年の秋から […]
雨が降ったら仕事をやすんで
「サファリはいいぞ。自然の前では人間は本当にちっぽけな存在だってことがわかってさ。おまえに見せてやりたいな。きっといろんなことがどうでもよくなる」 必死に働いていたら、ある日起きられなくなっていた。そんな八神のもとに毎日 […]
ダーウィンの箱庭・夢を紡ぐ人々
こうして僕たちは、希望をつなぐ。 いつかどこか、わからない世界。少年たちは「80階」に招かれることを心の支えに、どこにも行けないビルの中で暮らしている。絵がうまくなれば、外に出られるというのだが……。(「夢を紡ぐ人々 […]
春となり、君に恋して
春が来て、オレたちは変わらないでいることはできない。 イケメンお気楽お坊ちゃん高校生、春日桃太は彼女と続かないことが悩み。彼はある夜ひょんなことから、クラスメイトの樫川襟也と美術室に閉じ込められる。「タンザナイト。タ […]
Romanian Diary 〜ルーマニアの港町で働いた90日〜
待っていた仕事は草むしり? 木の根が原因で断水?馬車をヒッチハイク? 天井から蜂?学歴主義の同僚とバトル? ルーマニア人は働かない?帰宅時には柵を登って乗り越える? EU加盟直後のルーマニア。ローマ帝国の香りの残る港町で […]
ロード・ダニエルと聖リュカの誘惑
「喪失と諦めは、遅かれ早かれ、生きていたら必ず降りかかることだよ。手に入らないものを諦められないあなたはかわいいけれど、人間の美しさはどうしようもないものを受け入れて、それでも生きていくところにあるのだと。最近俺はそう思 […]
尾を振る冬吾の鏡は横にひび割れない: 兎を見て冬吾を放つ番外短編集
「いいなあ、好きなひとが俺のことを好きって......」(シロツメクサの恋人) 「おまえの望みだったら、なんだって俺の望みだよ」(吠える冬吾にけしかける) 「一日デートしたくらいでそんなこと言うな。こんな日が当たり前にな […]