移動祝祭日の日々: パリ留学日記

ヘミングウェイがパリを移動祝祭日と呼んだのはその著作『移動祝祭日』の中で、彼は幸運にも若いうちにパリで過ごすことができれば、パリはそのあとの人生についてくるという。
私にとってもパリは移動祝祭日なのだ。

2003年の秋から翌年の春。美術史専攻の大学生だった私はパリに留学する。
美術、観劇、ダンス、恋といった華やかなパリ生活から、差別、ドラッグの売人、アフガニスタン紛争の影響といったパリの闇の部分まで。9か月の留学生活は、行く前には思ってもみなかった展開をみせる。
その滞在のあとに、パリが私に残したものはなんだったのか。

当時の日記を全面改稿。
スペイン(アンダルシア)、スイス、ポルトガル、ギリシャ旅行記つき。

(約11.4万字)

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